青空フリーパス(JR東海)を使い倒す 考察編

2022/06/24

今回はJR東海の企画乗車券「青空フリーパス」の簡単な説明と、有用な使いかたの考察をします。

 

※当記事に記載されている運賃や時刻ダイヤなどは2022年6月時点のものです。

 

青空フリーパスの概要

JR東海の販売している企画乗車券、“お得なきっぷ”には青空フリーパスというものがあります。

価格は1枚¥2,620円

土日祝日にかぎり、有効区間内ならば1日のあいだ何度でも改札を出入り可能在来線特急にも乗車できます(ただし特急券は別料金)。

 

有効な区間(フリー区間)は以下の図のとおり。愛知県を中心に、三重県、岐阜県、滋賀県、長野県の計5県へ行かれます。

(※画像はJR東海の公式サイトより引用)

利用日の1ヶ月前(前月の同日)から購入でき、利用日の当日に買って使うことも可能。

購入場所は上記の有効区間内の駅の指定席乗車券か、みどりの窓口。

ほか、いろいろと細則がありますが省略。詳しくはJR東海のサイトを参照するなりしてください。

 

有用な使いかたを考察(元を取るにはどうすればいいか)

まず、青空フリーパスの元を取る(¥2,620以上乗る)ためには、それなりの長距離を乗車しなくてはなりません

仮に名古屋を起点とすると、中津川・米原・津・豊橋(いずれも片道¥1,340)などへ往復するだけでは、元は取れますがあまりお得ではないです。

三重方面なら松阪(快速みえ自由席、¥1,620)、岐阜方面なら下呂(¥2,310)、長野方面なら木曽福島(¥2,310)あたりまで往復することで、ようやくお得といえるところでしょうか。ただし三重方面は並行する近鉄が、より有用な切符を企画していることがあるため要注意です。

そして、青空フリーパスは特急に乗れるというすばらしい特長があります*1。特急を利用することで、1日でより長い距離を移動でき、元を取りやすくなります。

 

以上の事項から、青空フリーパスの元を取るには、下記の3つのうちどれかを、日帰りで往復するのが簡単かつ確実です。

  • 名古屋⇔伊勢市(快速みえ利用、鳥羽まで行ってもいい)
  • 名古屋⇔奈良井(木曽福島までの特急券は別売)
  • 名古屋⇔下呂(特急券は別売)

ウェブでこの切符を検索してみると、「伊勢神宮/下呂温泉/奈良井宿を楽しんできました」といった記事が多数ヒットするかと思います。名古屋近郊にお住まいのかたは、このように使うのが鉄板でしょう。

 

また、フリー区間内でとにかく長い距離を乗りたいだけなら、下の3候補が考えられます。

  • 飯田⇔紀伊長島(片道351.1km ¥6,570 ※日帰り往復はきびしい)
  • 飯田⇔鳥羽(片道324.2km ¥6,020)
  • 木曽平沢⇔紀伊長島(片道304.8km ¥5,690)

 

長野県民の場合

以下はほとんど私事なので、長野県民でないかたは読み飛ばして下さい

 

長野県内における青空フリーパスのフリー区間は以下の2つです。

  • 飯田線(飯田以南)
  • 中央西線(木曽平沢以南)

そしてこの区間で有人駅かつ特急停車駅なのは、飯田駅と木曽福島駅の2駅のみです。

よって、長野県内で青空フリーパスを買えるのは、私の知るかぎりでは飯田駅と木曽福島駅だけです*2

 

率直な感想を述べると、飯田線はまあいいとして、中央西線の北のほうの一部が有効区間外になっている点にJR東海の悪意を感じます・・・

このせいで塩尻駅*3で購入できず、かといって木曽福島駅は観光くらいでしか用がない土地のため、わざわざ買いに行くのも手間です。

邪推になりますが、JR東海は「塩尻・松本の人に青空フリーパスで特急しなのに乗られたくないから塩尻で買えないようにしよう」「でも奈良井宿まで行けないと名古屋の人が買ってくれないから木曽平沢まではフリー区間にしよう」と考えたのではないでしょうか。

商売なのでしかたないとはいえ、この有用な切符が長野県で入手しづらいのは、私としては非常に残念です。

 

次回は、飯田駅で青空フリーパスを入手し、塩尻→米原を日帰りで旅行してみます。

*1:ただし乗車券部分のみが有効で、特急券は別料金で買う必要がある

*2:指定席券売機でも買えるので、未調査ですがほかにも買える駅があるかもしれません

*3:JR東日本とJR東海の両社の管轄